「in BEPPU」は、別府現代芸術フェスティバル「混浴温泉世界」(2009年から計3回開催、2015年に完結)の後継企画として、2016年より始動した、日本随一の温泉観光地として知られる大分県別府市を舞台に開催する個展形式の芸術祭です。国際的に活躍する1組のアーティストによる、地域性を活かしたアートプロジェクトを毎年秋に実現します。
第1回目のアーティストは、国内外で活躍する芸術活動チーム【目】。日常の風景が一変するような、不思議な空間をつくりだします。
アートはこれまでに見たことがない世界を紡ぎ、異なる視点の存在に気づかせてくれます。私たちは「in BEPPU」の開催を通じ、アートの力によって、驚きや発見に満ちた豊かな地域や人生を実現したいと考えています。
名称:目 In Beppu
主催:別府現代芸術フェスティバル「混浴温泉世界」実行委員会
会期:2016年11月5日(土)~12月2日(金)※ツアー形式による鑑賞になります(要予約)
会場:別府市役所内(大分県別府市上野口町1-15)
個々のクリエイティビティを特性化し、連携を重視するチーム型芸術活動。中心メンバーはアーティストの荒神明香(1983年生まれ)、ディレクターの南川憲二(1979年生まれ)、制作統括の増井宏文(1980年生まれ)の3名。
果てしなく不確かな現実世界が実感に引き寄せられる体験を作品として展開。
ここでしかありえない、新たな発想ができると確信
ーみなさんはこれまで多くの芸術祭に参加されていますが、新たな芸術祭の形を模索しようとする『in BEPPU』については、どのように感じられましたか?
南川:芸術祭の多くは、地図を片手にたくさんの作品を巡るような鑑賞のあり方です。アーティストとしては、1つの作品を目指して来てほしいと思うところもあったので、『in BEPPU』の1組のアーティストに特化するというコンセプトにとても共感しました。
ーアーティストとしての目線で、別府を訪れたご感想は?
南川:『混浴温泉世界』のコンセプト文に「別府は魔術的な町」っていう言葉がありましたが、本当にその通りだと思いました。なにをやっても馴染む反面、唐突なものは排他的に見える、不思議な町です。作品が俗物的なものに絡め取られてしまってもいけないし、町を分断するような存在になってもいけない。ここで作品を作るのは怖いなと感じました。
荒神:湯けむりが圧倒的な景観を作り出していて、おいしいものも温泉も、全てが揃っている豊かな町だと思いました。観光で来たときは純粋に楽しかったんですが、作品を作るとなるとすごく難しくて。すでに別府にはなんでもあって、こんなすごい景色を毎日見ている人たちに、どうやったらいつもとは違う体験をしてもらえるんだろうって、すごく悩みました。
ー今回の会場、別府市役所についてはどう感じていらっしゃいますか?
南川:これまで行政職員と一緒に作品を作ることはありましたが、市役所そのものと向き合うのははじめてでした。市役所は、手続きの連続のなかで公と私を行き来する場だと思います。自分を証明するための公的な手続きを、みんな「めんどくさいな」と思いながらも必要としている。その気持ちは、ちょうど公と私の境なんじゃないかと思っています。それを作品によって面白くアプローチしたいと思ったんです。
荒神:市役所では、私たちがこの世界に存在していることを番号や書類として発行し、記録しています。でも、本来は自分の存在って、自分自身の実感や感覚で捉えることができるものだと思うんです。
南川:自分を他者によって証明してもらうための場っていうのかな。制度によって個人の存在を証明しようとすると、他者と自分がすごく近い存在になって、自分自身と遠くかけ離れていくような気がするんですよね。
ーその市役所を舞台に、どんな作品ができるのでしょうか。
荒神:私たちの世界は、すごく抽象的で不可思議です。宇宙のなかに地球っていう球体があって、私たちはその球体のなかで生活しているけれど、日常的にそれを意識することは滅多にありません。宇宙は遠い存在で、生きているうちに行ける可能性は低いと思っています。でも、地面に立っているということはそこに触れているということでもあり、宇宙はすごく近い存在でもあるんです。そう考えると、普段かけ離れているように感じていることも、見方を変えれば、ものすごく近くに感じることができるかもしれないって思うんです。
南川:いま自分が立っている道路も市役所も、いわば宇宙に漂っている物質の一つですよね。今回は、そんな普段感じている距離や単位の感覚を曖昧にするような作品にしたいと思っています。実際に作品プランを立て始めると、市役所っていう場所の特性から、たくさんの制約がありました。条件から作品を考えようとすると、なんにも思い浮かばなくなるんですよね。それで行き詰っていたときに、ふと荒神がひらめいたのが今回のプランでした。それまで自分たちを悩ませていた条件が頭から離れた瞬間に、制約を超え、ここでしかありえない新たな発想ができるって確信したんです。
ー『目 In Beppu』では、どんな体験ができるのでしょうか。
南川:今回は、遠くにありながら、自分の身に接近してくるような風景を作りたいと思っています。それは突拍子のないものであってはいけないし、現実にまるめ込まれてもいけない。ギリギリありえる範囲での抽象でなければならないんです。日常の風景の奥に、不可解で抽象的な風景がある。その重なりは、膨大な謎を抱えながら生活をしている、私たちの日常の縮図でもあります。ともすれば、日常の捉え方に影響するような作品にできたらと思っています。
【目】の作品は、別府の日常と、異世界のようにも見える抽象的な世界との境界を具現化します。現実からほんの少しだけはみ出した、いまここにしかない不思議な風景と、その奥にある世界の存在に、あなた自身の感覚で触れてみませんか。
本作品は、ツアー形式による鑑賞になります(要予約)。
集合場所 | 毎週月~金曜日=別府市役所1階エントランス内受付 毎週土・日曜日および祝日=別府市役所正面玄関前 |
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駐車場 | 別府市役所正面玄関前駐車場、北側駐車場 |
料金 | 無料 |
定員 | 各回20名〈要予約〉 ※各回約40分 |
開催日時 | (1)毎週月~金曜日=10:00~/14:00~/16:00~ (2)毎週土・日曜日および祝日=10:00~/11:00~/13:00~/14:00~/15:00~/16:00~ (3)下記日程は変則運行および休みとなります 11月7日(月)=14:00~/16:00~(2回のみ開催) 11月12日(土)=15:30~(1回のみ開催) 11月13日(日)=終日休み |
予約先 | ・当Webサイト予約カレンダーより ・電話=0977-22-3560(月~金 9:00~18:00) |
‥作品はツアー参加者のみ鑑賞可能です。
‥開始10分前までに集合場所にお集まりください。
‥状況によりツアーが中止となる場合がございます。最新情報はニュースをご覧ください。
‥定員になり次第締め切りとなります。ご予約はお早めにお願いします。
‥平日は市役所公務が平常通り行なわれております。市役所利用者の妨げにならないよう、鑑賞に制限を設けております。予めご了承ください。
第1部は、実行委員会の事務局を務めるBEPPU PROJECTのスタッフによる、全国で行われているさまざまな芸術祭のレポート。第2部は、【目】によるアーティスト・トークを開催します。
【目】の作品制作に携わった経験をもつ、山口祥平氏(大分県立芸術文化短期大学講師)をモデレーターに迎え、彼らの創造性の核心に迫ります。
期日 | 11月11日(金)16:30開場 第1部 17:00~17:50 第2部 18:00~19:30 |
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会場 | 別府ブルーバード会館3階フレックスホール(別府市北浜1-2-12) |
定員 | 150名(予約不要・先着順) |
料金 | 無料 |
秋の1ヶ月、別府市内の各所で開催される市民文化祭です。毎日どこかで必ず催されるプログラムを巡ることで、多彩なアートとともに別府の町全体を楽しむことができます。第7回目の今年は、87の団体/個人による97のプログラムが開催されます。
会期 | 10月29日(土)~11月30日(水) |
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会場 | 別府市内各所 |
時間・料金 | プログラムにより異なる |
パンフレット 配布場所 | 別府駅構内 総合インフォメーションセンター、ほか別府市各所 |
予約方法 | 公式Webサイト・電話予約〈10月11日(火)受付開始〉 総合インフォメーションセンター〈10月22日(土)受付開始〉 |
お問い合わせ | 別府現代芸術フェスティバル「混浴温泉世界」実行委員会事務局 TEL 0977-22-3560〈NPO法人 BEPPU PROJECT内〉 Webサイト http://www.beppuartmonth.com |
「歩いて、みつけて 別府のいいとこ」をコンセプトに、個性豊かな温泉やおいしいもの、わくわくするような路地裏や町の人とのおしゃべりなど、歩くほどにみつかる、別府の町の情報をつめこんだWebサイトです。別府の「いいとこ探しの旅」で、あなただけのとっておきの体験をお手伝いします。
Webサイト http://beppu.asia
別府現代芸術フェスティバル「混浴温泉世界」実行委員会事務局〈NPO法人 BEPPU PROJECT内〉
〒874-0933 大分県別府市野口元町2-35 菅建材ビル2階
TEL:0977-22-3560 FAX:0977-75-7012 E-MAIL:info@inbeppu.com
Webサイト:http://inbeppu.com 営業日:月~金 9:00〜17:00
※詳細および最新情報はWebサイトをご覧ください。掲載情報は予告なく変更になる可能性もございます。
名称:目 In Beppu
主催:別府現代芸術フェスティバル「混浴温泉世界」実行委員会
会期:2016年11月5日(土)~ 12月2日(金)
※ツアー形式による鑑賞になります(要予約)
会場:別府市役所内
後援:別府市/ 大分県教育委員会/ 別府市教育委員会/ 別府市旅館ホテル組合連合会/ 公益社団法人 ツーリズムおおいた/ 別府商工会議所/ 一般社団法人 別府市観光協会/ 別府市中心市街地活性化協議会/ 大分県民芸術文化祭実行委員会/ 大分県芸術文化振興会議/ 別府駅前通商店街振興組合/ 別府料飲協同組合/ 大分合同新聞社/ 朝日新聞大分総局/ 毎日新聞社/ 西日本新聞社/ 読売新聞西部本社/ 今日新聞社/ 共同通信社/ 日本経済新聞社 大分支局/ OBS大分放送/ TOSテレビ大分/ OAB大分朝日放送/ エフエム大分/ CTBメディア/ ゆふいんラヂオ局/ 月刊・シティ情報おおいた/ ネキスト
「第33回国民文化祭・おおいた2018」「第18回全国障害者芸術・文化祭おおいた大会」キックオフイベント
「別府ONSENアカデミア」関連イベント
大分県平成28年度創造県おおいた推進事業
総合プロデューサー:山出淳也(NPO法人 BEPPU PROJECT)